2021.03.01交通事故
交通事故の示談はいつから?始める時期の目安と時効の注意点をやさしく解説

交通事故のあと、相手や保険会社から「示談」の話が出ると、「いつ、どうやって進めればいいの?」と、迷う方は多いと思います。
このページでは、示談を始める時期の一般的な目安と、気をつけたいことを、できるだけやさしくお話しします。
先に、3つだけ
- 示談とは、事故の損害について、話し合って、解決の内容を決めることです。
- 示談が成立すると、あとから内容を見直すのは難しいとされています。急がずに、内容を確認してから進めましょう。
- 示談が長引くときは、請求できる期間(時効)にも気をつけましょう。
このページは、一般的な情報をまとめたものです。個々の事故や、示談の内容、金額、過失割合については、当院ではお答えできません。保険会社や、必要に応じて弁護士さんなどの専門家に相談してくださいね。
示談って、なに?

示談とは、交通事故でできた損害について、当事者どうし(多くの場合は、相手の保険会社との間)で話し合い、解決の内容を決めることです。いつ、どんな内容で合意するかは、じっくり考えることが大切です。
損害の中身(慰謝料・休業損害・後遺障害など)は、交通事故の慰謝料・休業損害・後遺障害とは?や、交通事故の損害賠償とは?で紹介しています。
示談を始める時期の、一般的な目安

事故の内容によって、目安は変わります。
けがをした場合
一般的には、通院がひと区切りして、けがの状態や、かかった費用が分かってから、示談の話し合いが始まることが多いとされています。通院の途中で、先の見通しが立たないうちに金額を決めてしまうと、あとで状況が変わったときに、困ることがあります。
流れの例:通院 → けがの経過の確認 → 損害の内容の確認 → 示談の話し合い
後遺障害が残った場合
症状が固定して、後遺障害の等級が認定され、損害の内容が分かってから、示談の話し合いが始まるのが一般的です。「症状固定」とは、お医者さんが、症状が安定して、これ以上の改善が期待できないと判断した状態のことです。「後遺障害の等級」は、体に残った障害の程度に応じて、国が定めた基準で決まります。等級に納得できないときは、異議申立てなどの方法があります(くわしくは、慰謝料・休業損害・後遺障害の記事の「等級に納得できないとき」をどうぞ)。
流れの例:通院 → 症状固定 → 後遺障害の等級の認定 → 損害の内容の確認 → 示談の話し合い
亡くなられた場合
一般的には、葬儀などがひと段落して、ご遺族の気持ちが落ち着いてから、話し合いが始まることが多いようです。ご遺族だけで決めずに、保険会社や、専門家に相談してくださいね。
示談を急がないために、知っておきたいこと
- 相手や保険会社から示談を求められたときは、内容をよく確認してから、答えましょう。
- 示談の内容は、書面で確認しましょう。分からないところは、署名や押印の前に、保険会社や専門家に質問してくださいね。
- 通院の期間や、保険会社からの連絡に不安があるときは、ひとりで抱えずに、相談しましょう。通院の続け方は、交通事故にあったら|事故直後〜通院・保険の流れにまとめています。
請求できる期間(時効)にも、気をつけましょう

示談が長引いているうちに、請求できる期間が過ぎてしまうことがあります。主な期間は、次のとおりです。
| 請求の種類 | 期間と数え始め |
|---|---|
| 人の生命・身体の損害の賠償(民法第724条の2) | 被害者や法定代理人(未成年の方の親権者など)が、損害と加害者を知った時から5年(事故の時から20年で、権利が消える場合もあります) |
| 物の損害の賠償(民法第724条) | 被害者や法定代理人が、損害と加害者を知った時から3年(事故の時から20年) |
| 自賠責保険の請求 | 3年。けがは事故があった日の翌日から、後遺障害は症状が固定した日の翌日から、亡くなった場合は亡くなった日の翌日から数えます |
- 話し合いをしている間も、期間は進むことがあります。自賠責保険の時効(3年)は、民法の人身の時効(5年)より短い点にも、気をつけてくださいね。
- 自賠責保険の時効は、自賠責保険とは?交通事故のあとの請求の流れ・限度額・時効で紹介しています。
- 時効が近づいているときや、示談が長引きそうなときは、早めに保険会社や専門家に確認してくださいね。
納得できないとき、困ったときの相談先

国土交通省の「相談先」のページでは、次のような窓口が紹介されています。内容は各窓口の案内によるため、最新の情報は、各ページで確認してくださいね。
| 窓口 | どんな相談 |
|---|---|
| 交通事故相談所(各都道府県・市区町村) | 示談、損害賠償、過失割合、保険などの一般的な相談。公正・中立な立場で、相談員が助言します。お問い合わせ先は、お住まいの都道府県・市区町村の交通事故の担当部署です |
| 日弁連交通事故相談センター | 弁護士さんによる、損害賠償についての電話相談・面接相談(国交省のページでは無料とされています)。話し合いがつかないときに、弁護士さんが中立・公正な立場で間に入って、話し合いを手伝う「示談あっ旋」なども行っています。条件は、窓口で確認してくださいね |
| ナスバ(自動車事故対策機構) | 交通事故の被害者のお困りごと(法律、金銭、介護など)の案内 |
| 自賠責保険・共済紛争処理機構 | 自賠責保険・共済の支払いをめぐる、保険会社などとの紛争についての電話相談と、国の指定を受けた第三者機関としての調停 |
| そんぽADRセンター | 損害保険についての一般的な相談や、損害保険会社とのトラブルの相談(対象は、日本損害保険協会と手続きの契約をしている損害保険会社です。共済は、別の窓口になります) |
くわしい内容や連絡先は、国土交通省の相談先のページで確認してくださいね。
あわせて、ご自身の自動車保険に「弁護士費用特約」がついているか、保険証券などで確認してみましょう。また、法テラスでも、相談先の案内を受けられます(利用の条件は、法テラスで確認してくださいね)。
当院でできること、できないこと
当院では、交通事故のあとの体の状態について、施術とご相談をお受けしています。施術の内容、費用の考え方、保険会社との連絡の範囲は、当院の交通事故の施術の流れで紹介しています。
示談や賠償の交渉は、当院ではしていません。
示談の内容、金額、慰謝料、過失割合など、法律や専門的な判断が必要なことは、当院ではお答えできません。保険会社や、必要に応じて弁護士さんなどの専門家に相談してくださいね。
よくあるご質問
Q. 示談は、いつまでにしなければいけませんか?
A. 示談そのものに、法律で決まった期限はありません。ただし、請求できる期間(時効)があります。上の表を見てみてくださいね。
Q. 示談のあとで、体の調子が変わったら、どうなりますか?
A. 示談が成立すると、あとから内容を見直すのは難しいとされています。事情によって違いますので、示談の前に、保険会社や専門家に確認してくださいね。
Q. 示談の前に、通院をやめてもいいですか?
A. 通院を続けるかどうかは、体の状態や、お医者さんの考えを聞きながら決めていきます。通院の期間と示談の内容との関係については、当院ではお答えできません。通院の流れは、交通事故にあったらにまとめています。
Q. 示談金や慰謝料は、いくらくらいですか?
A. 当院ではお答えできません。自賠責保険での考え方は、慰謝料・休業損害・後遺障害の記事で紹介しています。実際の金額は、保険会社や専門家に確認してくださいね。
参考にした公式情報
この記事の内容は、2026年10月30日現在の情報です。最新の内容は、各公式ページで確認してくださいね。
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- 交通事故の慰謝料・休業損害・後遺障害とは?自賠責の日額と認定の流れ
- 自賠責保険とは?交通事故のあとの請求の流れ・限度額・時効
- 交通事故にあったら|事故直後〜通院・保険の流れ
ほかの質問は、交通事故よくあるご質問も見てみてくださいね。
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